「1」の意味
「1」はすべての「始まり」を表す。
すべての数は「1」の集合体、基礎となる最小単位。
無から有が生まれる状態。
巨大なエネルギーでもあり、成長の初期段階。
「個」としての「1」、大きな「集合体」としての「1」。
「最小」であると同時に「最大」。「始まり」であると同時に「終わり」。
単語:始まり、源、誕生、発端、天上天下唯我独尊、唯一無二、個、シンプル、集合体、10、能動
「2」の意味
「2」は同等の相反するものが対立して存在する状態。
対極にあるもの同士が一対で存在している状態。
光と陰。明と暗。陰と陽。男と女。上下。左右。表裏一体。
単語:対、分離、対照、両極端、均衡、選択、シンメトリー、静止、受容、二元論
「3」の意味
「3」は男女から子が誕生するように、真逆の性質のもの同士が関わることで変化が生じ、
創造が始まる状態。
単語:創造、繁殖、繁栄、発展、成長、変化
「4」の意味
「4」は「3」の変化が安定し完成した状態。
また、東西南北の4方位、宇宙を構成する4大元素(火・地・風・水)など
「4」は空間と実体のある世界を表す。
建築物の基本形。安定はしているがその分動きづらい。
単語:基礎、安定、安心、完成、不動、限定、保守的
「5」の意味
世界は常に静と動が繰り返し、安定ののちにはまた変化が生じる。
特定の範囲内での自由。数の中央、中間地点。
変化とまとまり。
単語:変化、中央、統括、五芒星
「6」の意味
哲学者ピタゴラスは、「6」を最小の「完全数」とした。
完全数とは、その数の約数の総和がその数自身と等しい数のこと。
「6」の約数は「1」と「2」と「3」で、それらの総和は「6」になる。
それ自身の外見と中身に過不足がないことから、完全調和を意味する。
六芒星の上向きの三角形は火と生、逆三角形は水と死を表し、
その2つの変化が重なりつつも調和した世界観を表す。
単語:調和、バランス、美、自然、流転
「7」の意味
「7」は、流転する自然界の「6」から抜け出し、発展、向上したいという欲望を表す。
単語:欲、向上心、前進、発展、勝利
「8」の意味
「8」は「4+4」ということでさらなる安定を表す。
と同時に、
動いてはいるが無限ループにはまり込んでしまっている状態。
永遠、無限のシンボルとしても用いられる。
単語:広大、強固、安定、無限、繰り返し
「9」の意味
「9」は長く厳しい旅路を経て、多くの経験と知恵を得て目的を果たした状態。
1桁の数字の最高位でありながら、
変化し続けることが原理原則の自然宇宙の中でさらなる限界を超えようとする状態。
後退すれば再び「8」のループに迷い込む。
限界を超えるためには、今までのやり方は通用せず、常識を超えた奇抜さが必要。
限界を超えれば、より高みへと生まれ変われる。
例えるなら、最強のチャンピオンがさらに強くなろうとして己と戦っているイメージ。
単語:最高、完成(個人)、到達、達成、行き詰まり、限界点、限界突破、奇抜、複雑
「10」の意味
「10」は新しいレベルでのスタート。
個を超えた数。全体性や公的なことを表し、非常に規模の大きいことや単位を表す。
「10」は桁が繰り上がった「1」とも考え、完成後の新たな始まりを表す。
単語:全体、大規模、完成(全体)、公的
「0」の意味
タロットで扱う「0」は有に対する相対的な無ではなく、すべての肯定と否定が入り混じった混沌。
未だ存在を決定づけていない状態。
古代マヤ文明では、閉じた貝殻で0を表していたらしく、
その閉ざされた空間の中にすべての可能性を見出していたのかもしれない。
殻の中は空かもしれないし、何かが入っているかもしれない。
殻を開くまでは誰にもわからない。
「0」は万物が生み出される前の虚ろで混沌とした根源のようなもの。
単語:混沌、未知数、不可知
参考文献:浜田優子「新釈マルセイユタロット詳解」
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